洋梨は品種によって旬の時期が少しずつ違いますが、概ね10月~1月頃が美味しくいただける季節です。
スーパーの売り場でもラ・フランスやバラードの個売りや4個入りを見かけることが多くなりました。もう少しするとルレクチェやシルバーベルといった洋梨の種類も出回るようになります。
食べごろの見分け方や追熟方法・美味しい食べ方・常温や冷蔵庫や冷凍保存の方法についてまとめました。
洋梨の食べ頃の見分け方
洋梨が食べ頃かどうかを見分ける方法は、軸周辺の皮のハリと指で押して触ったときの感触で判断してください。
軸まわりの皮や果皮にしわが出てくると熟れて食べごろの状態といえます。軸近くの皮やお尻のほうを指の腹で押したときに少し凹むほどのやわらかさを感じれば、フルーティーな甘みとトロけるような食感を感じられる食べ頃です。
獲れたての洋梨はまだ青緑色で若くツヤやハリがあって硬いですが、バラードやルレクチェ・シルバーベルは熟れてくると皮の色が黄色く変化し甘い香りも漂ってくるため、食べ頃がわかりやすい品種と言えます。
一方のラフランスは、熟れても皮の色がほとんど変化せず香りもあまり漂わないことから、パっと見だけだと食べごろを見分けるのがむずかしい品種なので、皮のシワの寄り具合や軸の茶色の濃さ(完熟に近づくと軸が茶色く変化)・触ったときのやわらかさで見分けてください。
品種別の食べ頃の見分け方のポイントさえ抑えておけば、スーパーの売り場で洋梨を選ぶときも便利ですよね。購入してすぐに食べるのであればより熟したものを選び、すぐにいただかない場合は青くて皮にハリのある硬いものを購入すればいいだけです。せひ、活用してくださいね!
洋梨の追熟方法
購入した洋梨が硬くて早く食べられる状態にしたいときは、常温で追熟させてください。
紙袋もしくはキッチンタオルなどに包んで、風通しの良い日の当たらない場所に置いて追熟します。室温が20度前後の場所がオススメです。
熟し具合は置く場所や室内の温度環境、購入したときの未熟さなど洋梨の状態に左右されるので、2日で追熟することもあれば7日ほどかかることもあります。
室温が30度を超すような場所での保存は追熟障害を引き起こし、果肉がザラっとした食感になり香りも発しなくなります。
気づいたときには熟しすぎて腐って食べられなかったということにもなりかねないので、保存環境に充分配慮し都度やわらかさや香りをチェックすることをオススメします。
一日でもはやく追熟を早めたいということであれば、適正温度よりも少し室温の高い部屋に置くかエチレンガスを発するりんごを入れて一緒に置いておくことで、熟れるスピードを加速させられます。
洋梨自体もエチレンを発することからリンゴと一緒に保存することで追熟のスピードが加速するので、熟れ過ぎて傷むことのないよう毎日のチェックを怠らないように気をつけてください。
追熟のスピードを遅らせたいときは、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。完熟していない洋ナシを温度の低い環境に置くと追熟がストップするので、食べる前に冷蔵庫から常温に出して再度追熟してください。
洋梨の美味しい食べ方
洋梨は上で紹介したように、追熟させたものを皮を剥いてそのままデザートで食べるのも美味しいです。熟れた洋梨は食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やしてあげると、甘みをさらに引き出すことができます。
洋梨にはそのほかどんな美味しい食べ方があるのでしょうか?
洋梨のコンポートを作るときは、ワインで煮るのがオススメです。赤白どちらも合いますが、私は赤ワインと控えめのメープルシロップにレモン汁・シナモンパウダーを入れて煮込むのが好きです。完熟の洋梨を使えば充分甘いので、糖分は少なめにして作るのがポイントです。クローブやバニラビーンズを入れたり、バニラアイスクリームを添えて食べても美味しいですね。
生ハムメロンならぬ生ハム洋ナシは、甘じょっぱさがクセになる一品です。ベビーリーフやルッコラ・クレソン・ロメインレタス・ブロッコリースプラウトなどと一緒に合わせてサラダにするのもオススメです。オリーブオイル・岩塩・ブラックペッパー・レモンにマヌカハニーを少し入れたドレッシングがピッタリです。
柿やりんご・キウイ・バナナなどの果物に小松菜やチンゲン菜・水菜・ルッコラ・パセリ・ほうれん草・リーフレタスなどを数種類の野菜を組み合わせたグリーンスムージーも丸ごと栄養が手軽に摂れるのでオススメですよ。この時期はカラダが冷えやすいため、体を温める作用のある生姜を1片入れるのがポイントです!
タルトなどの焼き菓子やジャムやピューレにしても美味しいですよね。この時期だけしか味わうことのできない思い思いの洋梨レシピを堪能してくださいね♪
洋梨の常温・冷蔵庫・冷凍保存の方法
洋梨を常温保存できるのは、未熟な状態のモノのみです。収穫したあとも追熟が進んでいるため、完熟していないものはキッチンペーパーなどで1個ずつ覆って、日差しの入らない涼しいところに置きましょう。購入したときの洋梨の状態で保存期間は変わってきますが、2日~7日が目安です。日々熟れ具合を確認するようにするといいでしょう。
追熟を遅らせたいときや日持ちさせたいときは、完熟していない状態の洋梨を冷蔵庫で保存します。乾燥を防ぐためキッチンペーパーなどで包んでから密閉袋に入れ、野菜室で保存してください。
温度の低い環境に置くことで追熟が止まりますが、リンゴなどエチレンを発する食材の近くに置くと追熟が進んでしまうので、保存場所には注意してください。保存日数は3週間ほどです。
また、熟れ切ってしまった洋なしは冷蔵庫に入れてもあまり日持ちはしませんので、早め消費してください。
冷凍保存するときは、完熟状態の洋梨の皮を剥いて食べやすいサイズに切るか、皮つきの状態で半分に切ったモノをラップに包んでジップロックに入れて冷凍してください。この時、変色を防ぐためレモン汁をふりかけておくのもオススメです。
いただくときは常温で自然に半解凍したモノをシャーベット感覚で食べたり、凍ったままジャムやピューレを作ったりスムージーなどに活用できます。冷凍だと約1ヵ月ほど長持ちするため、洋ナシがたくさん手に入ったときは追熟させてから冷凍庫で保存することを推奨します。
まとめ
洋梨は品種によって食べごろの見分け方が微妙に違いますが、皮の色の変化(緑色から黄色)や軸まわりやお尻を触ったときのやわらかさ、芳醇な香りや皮にしわが入ったモノが美味しい食べ頃のサインです。
熟れていない洋ナシは室温が20度前後の常温で追熟を行い、早く完熟させたいときはリンゴとセットにして保存することで追熟スピードを速めることができます。
洋なしを長持ちさせるには未熟なモノは冷蔵庫に、完熟したモノは冷凍庫で保存することで、21日~30日ほど賞味期限を延ばすことが可能です。
皮をむいてそのままいただくのはもちろん、コンポートや生ハムサラダ・グリーンスムージー・タルト・ジャムにしても美味しく食べられるため、いろんなアレンジレシピを楽しんでみてくださいね♪
コメント