トマト缶は下処理いらずで使いたい時にサッと使えるので便利ですが、出来上がった料理の酸味がきつすぎて、どうやったらこの酸っぱさを抑えることができるのだろうと悩まれたことがある方も多いはず。
調味料を加えてトマト缶の酸味を消す方法から加熱の仕方で和らげるコツについてまとめました。
トマト缶の酸味を抑えるにはホールとカットどっちを使ったらいい?
ホールトマトは、形の崩れていない丸ごとトマトがゴロっと缶詰の中に詰められていて、カットトマトは、ダイス型(サイコロ状)にカットされたトマトがピューレと一緒に入ったものです。
形だけでなく使用されているトマトの種類や味にも違いがあります。
ホールトマトは、旨みだけでなく甘みと酸味も強く感じられて全体的にバランスが整っているという印象です。一方のカットトマトは、酸味が抑えられてサッパリとした味わいが特徴的です。
酸っぱいのがあまり得意でなくトマト缶の酸味を抑えたいという方は、カットトマトを使って調理してみてはどうでしょう?
トマト缶のホールとダイスの調理法の違いや代用品については、以下の記事を参考にしてください。
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トマト缶の酸味を消す方法
トマト缶の酸味は、とまとの持つ酸っぱい成分であるクエン酸が原因です。家にある調味料を使ってトマト缶の酸味を消すことができます。
ほとんどのご家庭に置いてあるものばかりなので、手軽に酸味を抑えることができると思いますが、入れすぎないようにするのがポイントです!
砂糖
砂糖を少し入れるだけで酸味でとがっていた味が和らぎます。重要な点は、調味料の中でも一番はじめに入れることです。
ほかの調味料よりも後に入れてしまうと、味が行き渡りにくく酸味を抑えづらくなってしまいます。かといって、大量に入れると甘すぎてトマト缶の旨みや酸味を損なう原因となりかねません。
一つまみくらい入れてみてから様子を見ながら好みの味になるまで調整してみてください。
ハチミツ
ハチミツは、酸味を飛ばすだけでなくコクもプラスできるので、家にある場合は砂糖を使うよりはちみつを入れるようにしてください。
ハチミツは砂糖に比べてカロリーが低いのに甘みを感じやすいので、入れる量は砂糖の1/3程度ですみます。
まちがって大量に入れてしまうと取り返しのつかない味になりかねないので、少量ずつ加えながら味を調えてください。
バター
バターを入れることでトマトの酸味がまろやかになり、コクに加えて深みも出て味わい深くなります。
バターチキンカレー作りでは、トマト缶とともに仕上げの最後にバターをよく入れるレシピが多いですね。
バター好きだからといってたくさん入れすぎると、油ギトギトの乳臭い料理になってしまうので注意が必要です。
しょうゆ
ほんの少しのしょうゆで、トマト缶の酸味を和らげまろやかな味に変身します。
入れすぎは苦味が出たりとその後の味の修正が大変になるので、少しずつ垂らしながら味を調整していきましょう。
塩
お塩は、ひとつまみほど入れることで、酸味を飛ばすというよりは味がギュッと引き締まる印象です。結果、そのほかの調味料の良さがバランスよく引き立ち、酸味が和らいだ感じがします。
加えすぎると味を戻す工程が複雑になるので、必ず少量だけ入れるように留意してください!
トマト缶の酸味は加熱することで和らぐ?
トマト缶の酸味は、弱火で時間をかけて加熱することでもなくすことができます。
ダイストマトに比べて酸味の強いホールトマトでは、イタリアの品種サンマルツァーノを使ったトマト缶が多く、加熱料理に向いているのが特徴です。
ホール缶を使った調理では、20分以上を目安に弱火でコトコト煮込んであげると酸味が抑えられますが、逆に煮込み過ぎたり火加減を間違うと酸味が飛んでしまってボヤけた味になってしまうため、注意が必要です。
また、レシピの材料に「水」が含まれる場合は、かならず先にトマト缶だけを入れて炒めるように加熱してから、そのあとに水を入れるようにしてください。
トマトそのものに熱を加えることで、旨みやコクが引き立ち酸味も抑えることができます。
まとめ
酸味の強いトマト缶も調味料や加熱時間を長くするなどのひと工夫で、味を和らげたり抑えることができることがわかりました。
酸味を消す方法はほかにも、重曹や牛乳・クリームチーズ・粉チーズなどの乳製品、カルダモン・タイム・ローレル・マジョラムなどのハーブ系、コンソメなどの出汁系、味噌・お酢・みりん・ワインなど皆さんいろいろな方法を駆使しているようです。
重曹を使った方法は、プロの料理人の方も取り入れている方法みたいですが、入れる量をまちがえると酸味は消えますが泡立ってすごく美味しくなるので、素人の方は避けたほうが無難です。
ホールトマトよりもカットトマトの方が酸味が柔らかいですし、各メーカーによってトマトの水煮缶の味も微妙に違ってきますので、いろいろと試してみてお好みの種類のトマト缶を見つけてみてくださいね。
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