かぼすとすだちとライムの違いは?果汁や皮の使い方や保存法についても | 食のエトセトラ
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かぼすとすだちとライムの違いは?果汁や皮の使い方や保存法についても

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かぼすとすだちとライムは、見た目は皮が緑色で似ていますが、それぞれの違いはどんなところにあるのでしょうか?

かぼすとすだちとライムそれぞれの品種の産地や、旬の時期・味・香りなどの特徴に、果汁や皮の料理やお菓子・ドリンクでの使い方から、保存法や保存期間についてまとめました。

かぼすとすだちとライムの違い

かぼすとすだちとライムは、同じ香酸かんきつ類の仲間ではありますが、生産地や旬の時期・大きさ・味・香りなどに違いがあります。

かぼす(香母酢・臭橙)は、大分県産が全体の生産量の9割以上を占めていて、1年を通して冷蔵品やハウス栽培物も流通しています。

露地栽培かぼすの旬の時期は8月から10月になりますが、市場に出回る量が一番多いのは9月頃になり、流通量の多い時期が一個あたりの値段も安くなります。

1個あたりの大きさは、100g~150gとテニスボールくらいで、味はほど良い酸味の中にまろやかさも感じられるスッキリとした爽やかな果汁ですが、香りはそこまで強くないのが特徴です。

すだち(酢橘)は、徳島県が生産量1位を誇る特産品です。かぼす同様に旬の時期は8月から10月で、9月が最も流通量の多い時期にあたります。旬の時期以外でも、冷蔵品やハウス栽培物が通年出回っています。

1個あたりの大きさは、30g~40gとカボスの3分の1ほどでゴルフボールくらいなので、大きさだけで違いを見分けることができます

すだちの味については、かぼすよりも酸味や香りが強いのが特徴で、皮の香りを利用したレシピも多く見られます。旬の時期を過ぎた冬のスダチは、やや酸味や香りが抑えられマイルドな味に変化します。

ライムは、日本のスーパーに出回っている物の大半がメキシコからの輸入物で、1年を通じて購入できます。国産では、愛媛県や和歌山県産のライムの旬が9月から12月ごろになりますが、通販での取り寄せになることがほとんどです。

かぼすやすだちと見た目が違い、果皮がツルっとして先が尖っていて、レモンよりもやや小ぶりな大きさが特徴です。輸入ライムには種が見られませんが、国産ライムには種があるものもあります。

味は、かぼすやすだち・レモンと比べてもライムが一番酸味が強く、特有の苦味と華やかな香りがあることから、果汁だけでなく皮ごと楽しめます。

栄養素では、かぼす・すだち・ライムともに疲労を緩和するクエン酸や、コラーゲン生成に欠かせないビタミンC、LDL(悪玉)コレステロールを減らす効果に期待の持てるビタミンE、カラダに溜まった余分な塩分を排出するカリウムなどが豊富に含まれています。

ちなみに、香酸柑橘類のそのほかの品種では、かぼすとすだちの間くらいの大きさで、皮は薄くて果汁が多めで種もほぼない宮崎県の特産へべす(平兵衛酢)や、スダチと同じくらいの大きさで、濃い酸味の中にほど良い甘さを感じ、香りが爽やかな沖縄県特産シークワーサー、カボスよりも少し大きめで強い酸味と香りが特徴のゆずなどが挙げられます。

かぼすとすだちとライムの果汁や皮の使い方

かぼすの料理での使い方は、絞った果汁をお酢代わりにして酢の物や和え物やサラダのドレッシングにしたり、しょうゆと合わせてポン酢にして鍋物のつけダレや、焼き魚・刺身・天ぷら・唐揚げなど揚げ物にかけるとサッパリといただけます。

かぼすの輪切りのスライスや果汁を絞って味噌汁に入れたり、うどんやそば・ラーメン・そうめんなどの麺類に浮かべて食べるのも美味しいです。

かぼすを使ったドリンクでは、はちみつと果汁を合わせたハチミツジュースがクセになる美味しさで、ゴクゴク飲めちゃいます。

頂きものでたくさんの量があって消費しきれないときは、日々の飲み物代わりとしてジュースにして飲むといいですよ。ビタミンCやクエン酸などの栄養が効率的に摂れるので、食欲の落ちやすい夏にピッタリのドリンクです。

大分県で人気のかぼすのつぶつぶジュースといえば「つぶらなカボス」ですが、ご存知ですか?果汁のつぶつぶ食感とスッキリとした甘さが人気で、私も大好きなドリンクです!

果汁を使ったお菓子のレシピでは、チーズケーキやシフォンケーキ・クッキー・ゼリー・ムース・ババロア・シャーベットなどがあります。

かぼすのの使い方は、すりおろしたピールをパウンドケーキやマフィンに入れたり、シロップ煮やコンポート・マーマレード・ジャム・かぼす胡椒などに余すことなく利用できますよ。

すだちの使い方もかぼす同様、鍋物のポン酢やドレッシングに、秋刀魚やブリ・太刀魚などの塩焼き・松茸やきのこのホイル焼きに絞ったり、うどん・蕎麦・ラーメン・素麺などの麺類にはスライスしてのせたり、はちみつジュースやマーマレード・シロップ、プリンやゼリー・チーズケーキ・パウンドケーキなどデザートのレシピに果汁も皮も活用できます。

すだちはかぼすよりも酸味が強いので、酸っぱいのが苦手な方はあまり入れすぎないように量を調節する工夫をしてみてください。

ライムの使い方は、カボスやスダチが和風テイストなのに対し、タイ風サラダのドレッシングやサルサソース、パッタイやトムヤムクン・グリーンカレー、豚肉や鶏肉を使ったエスニック料理などアジアンテイストな香り付けの用途にピッタリです。

ドリンクでは、ジンジャーエールやモヒート・ソーダ割り、お菓子では、キーライムパイをはじめパウンドケーキ・チーズケーキ・クッキー・ゼリー、皮ごと使用して作るマーマレードやジャムは、爽やかな酸味と甘みの中にレモンのような苦味も感じられ美味しいですよ。

かぼすもすだちもライムも皮ごと使えますが、農薬が気になる方は無農薬や減農薬の国産物を購入して使うのが安心です。

かぼすとすだちとライムの保存法

かぼすは、常温に置いておくと追熟が進み皮が黄色く変色し、せっかくの香りが飛んでなくなるので、すぐに使わないときは冷蔵庫の野菜室で保存するのがベストです。

かぼすは剝き出しのまま冷蔵庫に入れるのではなく、冷気に触れて乾燥しないようポリ袋に入れ保存してください。保存期間は約2週間くらいです。

たくさん購入して使い切れないときは、冷凍保存するのもいいですが、丸ごとのまま冷凍すると絞りにくく使いづらいので、くし切りや半分など使いやすい大きさにカットしてラップに包んでジップロックに入れて保存するといいでしょう。

保存期間は約1ヵ月くらいですが、解凍することで水分が抜けて風味が悪くなるので、早めに使い切ってください。

少し面倒くさいかもしれませんが、あらかじめかぼすの果汁を絞ったものを製氷皿で冷凍保存する方法のほうが、使い勝手が良いです。

絞り汁を出して残った皮は、白い部分の余分な皮を除いて皮だけをラップに包んでジップロックなどに入れて冷凍保存することで、使いたいときに刻んで料理やスイーツの風味付けに活用することができます。冷凍したかぼすは、常温や冷蔵庫に移し替えて自然解凍すれば大丈夫ですよ。

すだちは劣化が早く、常温では3日ほどで黄色くなって風味が損なわれるので、使わない分は1個ずつキッチンタオルに包んでジップロックに入れて冷蔵庫の野菜室で保存することで、約1週間ほど日持ちさせることができます。

すだちを冷凍保存すれば、保存期間は約1ヵ月ほど延ばすことができます。そのまま丸ごと冷凍してもいいですが、使いやすさを考えると櫛形やハーフカットにして保存するのがオススメです。

カットして冷凍保存するときは、ラップに包んだものをジップロックに入れて保存してください。5分ほど常温で自然解凍すれば果汁が絞れるので、絞り汁をポン酢やドレッシング・ドリンクなどに活用してください。

ライムは、かぼすやすだちに比べれば、常温保存でも約1週間日持ちします。黄色く変色しないよう、日の当たらない暗くて涼しい場所で保管するのがポイントです。

冷蔵保存するときは、乾燥を防ぐためにジップロックに入れて野菜室で保管することで、保存期間は約2週間ほどです。

長期的に日持ちさせたいときは、ライムを冷凍保存することで保存期間は約2ヵ月まで延ばすことができます。

ライムを皮ごとそのまま楽しみたいときは、薄く輪切りにした物を重ならないようジップロックや密閉容器に並べて冷凍保存するのがベストです。

ドレッシングやジュースなど果汁をベースに活用したいときは、製氷皿にライムをあらかじめ絞ってから冷凍すれば、使いたい分だけキューブを取り出して自然解凍して使えるので便利です。

かぼすもすだちもライムもカットして余ったものは長く日持ちしません。切り口が空気に触れて酸化しないようラップでしっかりと包んで冷蔵庫で保存し、2日以内には使い切るようにしてくださいね!

まとめ

かぼすは、すだちよりも見た目が大きく果汁も多くさっぱりとした酸味とほど良い香りが特徴で、料理はもちろん果汁を活かしたジュース作りにピッタリの柑橘です。

すだちは、酸味が強くて香りもカボスより高いので、料理やスイーツでは皮の香りを活かして使うと上品に仕上がります。

ライムは、酸味が強くて華やかな香りのなかに独特な苦味もあり、エスニックなどアジアンテイストな料理によくマッチます。

香酸かんきつ類の保存は、すぐに使わない場合は冷蔵保存がベストです。長期保存したいときは、冷凍保存で約1ヵ月日持ちさせることも可能です。ご自身の状況に合わせて保存法を使い分けてみてください。

それぞれ果汁や皮は料理やスイーツ・ドリンクなどに幅広く活かせるので、使い比べをしてみて好みの味を見つけてみてくださいね。

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